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受験生の夏休みの勉強法~合格への道筋をつくる夏~【つくば市オンライン学習塾講師が解説!】

1.夏休みは受験の差が最も大きく開く期間

 夏休みが近づくと、「夏休みはどのように勉強すればよいですか?」という質問を受けることが増えてきます。

 確かに夏休みは一年の中でも特別な期間です。学校の授業が止まり、自分で使える時間が大幅に増えます。そのため、この約40日間をどのように過ごすかによって、その後の成績や受験結果にも大きな影響を与えます。

 「夏を制する者は受験を制する」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。

 少し大げさに聞こえるかもしれませんが、私はこの言葉にはきちんとした理由があると思っています。

学校の授業が止まるからこそ差が生まれる

 普段は学校の授業が毎日進んでいきます。

 そのため、復習をしたくても新しい内容を学ばなければならず、自分の苦手分野にじっくり取り組む時間はなかなか確保できません。

 しかし夏休みは違います。

 学校の授業が進まないため、自分のペースで勉強を進めることができます。苦手な単元を復習する人もいれば、得意科目をさらに伸ばそうとする人もいます。

 一方で、「まだ時間はある」と思って何となく一日を過ごしてしまう人もいます。

 40日という時間は、毎日を過ごしていると長く感じるかもしれません。しかし終わってみると、本当にあっという間です。

 そして夏休みが終わった頃には、毎日コツコツと勉強を積み重ねた人と、そうでなかった人との差は思っている以上に大きくなっています。

 学校が再開したとき、「何だか授業が分かるようになった」と感じる人もいれば、「授業についていけない」と感じる人もいます。

 その差は、夏休みの過ごし方によって生まれることが少なくありません。

受験生にとって夏は「勝負の期間」

 特に受験生にとって、この夏休みは非常に重要な意味を持ちます。もちろん、夏休みだけ頑張れば合格できるというものではありません。

 しかし、夏休みに十分な勉強ができなければ、その遅れを取り戻すことは簡単ではありません。

 二学期になると学校の授業も再開し、定期テストや学校行事などで忙しくなります。受験勉強だけに集中できる時間は、夏休みほど多くありません。

 だからこそ、夏休みは受験勉強の土台を作る絶好の機会なのです。

 私は、夏休みは「勉強時間を増やす期間」というよりも、「合格までの道筋を作る期間」だと考えています。

 何を勉強するのか。

 どこが苦手なのか。

 これから何を優先して取り組んでいくべきなのか。

 そうしたことを整理し、受験までの方向性を決めることができれば、この夏休みは非常に意味のあるものになります。

 では、その大切な夏休みに、具体的にはどのような勉強をしていけばよいのでしょうか。

 次の章では、私が最も大切だと考えている「基礎固め」についてお話ししたいと思います。

2.合格への第一歩は「基礎固め」から始まる

 夏休みに勉強時間を確保できたとしても、その時間をどのように使うかによって結果は大きく変わります。

 受験生になると、「難しい問題をたくさん解かなければいけない」と考える人も少なくありません。

 もちろん、最終的には応用問題や入試問題に取り組む必要があります。しかし、その土台となる基礎が身についていなければ、いくら難しい問題に挑戦しても思うように力は伸びません。

 私は、夏休みこそ基礎を徹底的に見直す絶好の機会だと考えています。

理解が不十分なら前の学年に戻ってもいい

 勉強を教えていると、「今の単元が分からない」という相談を受けることがあります。

 しかし、よく話を聞いてみると、本当の原因は今勉強している内容ではなく、以前に学習した内容にあることが少なくありません。

 例えば、中学生で方程式につまずいている生徒が、実は正負の数や分数の計算に不安を抱えていたり、高校生が英文法で苦戦している原因が、中学校で学ぶ基本的な文法事項にあったりすることがあります。

 こうした状態で新しい内容だけを勉強しても、分からないことが積み重なってしまいます。「今さら戻るなんて恥ずかしい。」そう思う人もいるかもしれません。

 ですが、私はそうは思いません。理解が不十分なまま先へ進む方が、結果として遠回りになってしまうからです。

 受験勉強は、誰かと同じ順番で勉強を進めることが目的ではありません。自分に足りない部分を見つけ、それを一つずつ埋めていくことが、合格への一番確実な道だと思っています。

基礎が身につけば勉強の見え方は変わる

 基礎固めというと、単調で地味な勉強という印象を持つ人もいるかもしれません。確かに、計算練習や基本問題を繰り返すことは華やかな勉強ではありません。

 ですが、その積み重ねがあるからこそ、応用問題にも挑戦できるようになります。

 難しい問題が解けるようになる人は、特別な解き方を知っているわけではありません。基礎を確実に理解し、それを正しく使えるようになっているだけなのです。

 だから私は、夏休みの勉強では焦って難しい問題ばかりに手を出す必要はないと思っています。

 まずは自分が本当に理解できているかを確認すること。

 もし分からないところが見つかったら、思い切って前の学年まで戻ること。

 その積み重ねが、この先の受験勉強を支える大きな土台になります。そして、基礎が固まったら次に必要なのは、「自分が目指すゴール」を知ることです。

 志望校ではどのような問題が出題されるのか。

 今の自分との距離はどれくらいあるのか。

 それを知ることが、合格への道筋をより具体的なものにしてくれます。

 次の章では、私自身の経験も交えながら、「過去問を見ること」の大切さについてお話ししたいと思います。

3.過去問は「解く」ためではなく「知る」ためにある

 基礎固めがある程度進んできたら、私が次にやってほしいと思うことがあります。

 それは、志望校の過去問を一度見てみることです。

 「まだ基礎も終わっていないのに過去問なんて早いのではないか。」

 そう思う人もいるかもしれません。確かに、夏休みの段階では解けない問題が多いでしょう。むしろ、ほとんど解けなくても不思議ではありません。

 ですが、私はそれでいいと思っています。過去問を見る目的は、高得点を取ることではありません。

 自分が目指すゴールを知ることです。

 どのような問題が出題されるのか。

 どれくらいのレベルが求められるのか。

 それを知るだけでも、その後の勉強は大きく変わってきます。

ゴールが見えれば、進むべき道も見えてくる

 私自身、大学受験のときにこのことを実感しました。私は関西出身ですので、当時は関関同立の過去問を手に取りました。

 もちろん、最初はほとんど解けませんでした。

 「何を聞かれているのか分からない。」

 「こんな問題が本当に解けるようになるのだろうか。」

 そんな気持ちになったことを今でも覚えています。しかし、その経験は決して無駄ではありませんでした。

 その問題を見たことで、

 「大学入試では、このレベルが求められるのか。」

 ということがはっきり分かったのです。

 ゴールが見えたことで、「今の自分には何が足りないのか」「何を勉強していけばそこに近づけるのか」を考えられるようになりました。

 もし過去問を見ずに勉強を続けていたら、おそらく目の前の問題集をただ解き続けるだけになっていたと思います。

 もしそれをしていなかったら、どこへ向かっているのか分からないまま勉強していたかもしれません。

 過去問は、自分を試すためのものではありません。合格までの道筋を描くための地図なのです。

 そして、その道筋を意識しながら基礎固めを続けた結果、私自身、大きな変化を感じました。

 夏休みが終わって学校の授業が再開したとき、それまで難しいと感じていた授業が、とても簡単に思えたのです。特に英語は印象的でした。

 夏休み中に大学入試レベルの英文を見ていたことで、学校で扱う英文が以前よりもずっと読みやすく感じられました。

 もちろん、学校の授業が簡単になったわけではありません。自分自身の力が、夏休みを通して確実に伸びていたということです。

 だからこそ私は、夏休みには一度でいいので志望校の過去問に触れてほしいと思っています。

 国公立大学を目指すのであれば、共通テストの過去問にも目を通してみてください。

 最初は解けなくても構いません。

 「ここまでできるようになる必要がある。」

 そのことを知るだけでも、夏休みの勉強は目的のあるものへと変わっていきます。

4.合格への道筋は「計画」を立てることから始まる

 志望校の過去問を見て、今の自分との距離が分かったら、次にやるべきことがあります。

 それは、受験当日までの勉強を計画することです。

 ただ何となく勉強を続けるだけでは、時間だけが過ぎてしまいます。

 「この夏休みで何を終わらせるのか。」

 「どこまでできるようになるのか。」

 まずは、その目標をはっきり決めることが大切です。もちろん、最初に立てた計画どおりに進まないこともあるでしょう。

 ですが、計画があるのとないのとでは、勉強の質は大きく変わります。計画とは、自分を縛るためのものではありません。

 合格までの道筋を確認するためのものだと私は考えています。

夏休みだからこそできることがある

 私自身も大学受験のとき、この夏休みをどう使うかを真剣に考えました。当時、日本史はまだ学校の授業で全範囲を終えていませんでした。

 しかし、大学入試では授業の進み具合に関係なく、全範囲から問題が出題されます。

 このままでは間に合わない。そう考えた私は、学校の先生に相談し、夏休み中に日本史の特別授業を開いていただけないかお願いしました。

 すると、同じように不安を感じていた同級生たちも集まり、夏休み中に集中的に日本史の全範囲を学ぶ機会を作ることができました。

 おかげさまで、夏休みが終わる頃には、日本史全体の流れを一通り理解することができました。もちろん、その時点で全てを完璧に覚えていたわけではありません。

 ですが、「何を勉強すればよいのか」が明確になったことは、その後の受験勉強に大きく役立ちました。

 受験勉強では、目の前の問題だけを解いていても全体像は見えてきません。

 だからこそ私は、夏休みのうちに自分なりの計画を立て、一度全体像を掴むことが大切だと思っています。

 「英語はここまで終わらせる。」

 「数学は苦手単元を復習する。」

 「日本史は全範囲を一度学習しておく。」

 人によって目標は違って構いません。大切なのは、自分が受験当日までにやるべきことを整理し、この夏に何を達成するのかを明確にすることです。

 その積み重ねが、合格への道筋を一歩ずつ確かなものにしてくれるはずです。

5.夏休みを合格への道筋につなげるために

 ここまで、夏休みの勉強について、基礎固め、過去問、そして計画を立てることの大切さをお話ししてきました。

 受験生にとって、夏休みはとても大切な期間です。学校の授業が進まないからこそ、自分の苦手と向き合い、必要であれば前の学年まで戻って学び直すことができます。

 また、志望校の過去問を見ることで、自分がこれから到達しなければならないレベルを知ることもできます。

 そして、ゴールと現在地が分かったら、この夏に何を達成するのかを決め、具体的な計画に落とし込んでいく必要があります。

 これらは、それぞれ別の勉強ではありません。基礎を固めることも、過去問を見ることも、計画を立てることも、すべて合格への道筋をつくるためにつながっています。

夏休みは、ただ長時間勉強すればよい期間ではない

 夏休みになると、「一日何時間勉強すればよいですか」と聞かれることがあります。もちろん、受験生である以上、一定の勉強時間は必要です。

 しかし、長い時間机に向かっていれば、それだけで合格に近づけるわけではありません。

 大切なのは、その時間を何のために使うのかということです。

 基礎に不安があるのであれば、分かるところまで戻る。

 志望校のレベルが分からないのであれば、過去問を一問でも見てみる。

 全範囲を学び終えていないのであれば、夏休み中にどこまで進めるのかを決める。

 自分に必要なことを考え、それを一つずつ実行していくことが重要です。私自身も、大学受験の夏には過去問を通して求められるレベルを知り、日本史の全範囲を終わらせるために先生へ特別授業をお願いしました。

 必要なことが分かったからこそ、具体的に行動することができたのだと思います。受験勉強では、誰かと同じことをする必要はありません。

 自分の現在地と志望校までの距離を考え、自分に必要な勉強を選ぶことが大切です。

夏休みの努力は、秋以降の勉強を変える

 夏休みだけで、受験の結果がすべて決まるわけではありません。

 しかし、夏休みをどのように過ごしたかによって、秋以降の勉強の進み方は大きく変わります。

 基礎が固まっていれば、学校の授業や問題演習の理解も深まります。

 過去問を通してゴールが見えていれば、何を優先して勉強すべきか判断できます。

 夏休み中に全体像を掴んでいれば、残された時間で何を仕上げるべきかも見えてきます。

 反対に、何となく問題集を進めるだけで夏休みを終えてしまうと、秋になってから「何が足りないのか分からない」という状態になりかねません。だからこそ、受験生にはこの夏を大切にしてほしいと思っています。

 最初から完璧な計画を立てる必要はありません。

 過去問が解けなくても構いません。

 前の学年に戻ることも、決して遠回りではありません。

 大切なのは、自分に必要なことから目をそらさず、合格に向かって一歩ずつ進むことです。夏休みが終わったとき、「たくさん勉強した」と言えるだけではなく、「合格までに何をすべきかが分かった」と言える状態になってほしいと思います。

 受験生の皆さんにとって、この夏が合格への道筋をつくる大切な時間になることを願っています。

【この記事を監修した人】

山本剛義

茨城県つくば市在住。オンライン学習塾「あかつき塾」塾長。公共事業・環境整備・清掃業・ビルメンテナンス業・警備業など幅広く事業展開。子どもたちへの基礎学力支援をライフワークとし、「読み・書き・そろばん」の重要性を提唱している。

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